アミロイドーシスの漢方治療について| 漢方食品の通販なら現代漢方(げんだいかんぽう)
アミロイドーシス
アミロイドーシスと漢方治療
アミロイドーシスについて
アミロイドーシスとは、アミロイドと呼ばれる線維状の異常蛋白が沈着して臓器の機能障害をおこす病気です。
アミロイドーシスには、ほとんど症状の出ないものもありますが、重い症状や致死的な合併症を起こすものもあります。病気の程度は、アミロイドがどの器官に蓄積するかによって異なります。アミロイドーシスは、男性では女性の約2倍発症しやすく、高齢者でより多くみられます。
全身性アミロイドーシスには遺伝性と非遺伝性の2つに大別され、前者の代表的な疾患としては家族性アミロイドポリニューロパチーがあります。これは、トランスサイレチンという蛋白の遺伝子の異常によることが分かっています。非遺伝性の全身性アミロイドーシスとしては、多発性骨髄腫を含む免疫グロブリンの異常に合併するALアミロイドーシス、慢性関節リウマチなどの炎症性疾患に合併するAAアミロイドーシス、長期人工透析患者に合併する透析アミロイドーシスのように、それぞれアミロイドーシスをおこす基礎となる全身性疾患が存在することが知られています。脳アミロイドーシスの代表であるアルツハイマー病は高齢者に多く、加齢に伴い頻度が増加します。
アミロイドーシスの原因
- 原発性アミロイドーシス(L鎖アミロイドーシス)は形質細胞の異常を伴い、ときに形質細胞の癌である多発性骨髄腫を併発することがあります。原発性アミロイドーシスでは、心臓、肺、皮膚、舌、甲状腺、腸管、肝臓、腎臓、血管などにアミロイドが蓄積するのが特徴です。
- 続発性アミロイドーシスは、結核、関節リウマチ、家族性地中海熱など持続的な感染や炎症を起こす病気により発症します。続発性アミロイドーシスでは、主として脾臓、肝臓、腎臓、副腎、リンパ節にアミロイドが蓄積します。
- 遺伝性アミロイドーシスは、ある特定の家系、特にポルトガル、スウェーデン、日本の家系でよくみられます。血液中の特殊なタンパク質の変異が原因で、アミロイドの産生に異常が生じます。遺伝性アミロイドーシスでは神経系、心臓、血管、腎臓にアミロイドが蓄積するのが特徴です。
- 加齢によるアミロイドーシスでは、心臓が侵されるのが一般的です。多くの場合、年齢以外にはアミロイド蓄積の原因ははっきりしません。アミロイドは、アルツハイマー病の患者の脳にも蓄積しており、この病気の発症にかかわっていると考えられています。
アミロイドーシスの症状
アミロイドが大量に蓄積すると、多くの器官では正常な機能が妨げられます。多くの人は症状が出現しないまま経過しますが、重症で致死的な病気を発症する人もいます。よくみられる症状にはけん怠感と体重減少があります。アミロイドが蓄積する場所によって、アミロイドーシスの症状は異なります。
全身性アミロイドーシスでは、心臓の障害(心不全や不整脈)、腎臓の障害(ネフローゼ症候群や腎不全)、胃腸の障害、末梢神経や自律神経の障害(手足のしびれ、麻痺、立ちくらみ、排尿の異常、便秘、下痢)などがしばしばみられ、舌、甲状腺、肝臓が腫れることもあります。アルツハイマー病では認知症症状が、脳アミロイドアンギオパチーでは脳出血などの脳卒中の症状がみられます。
- 全身衰弱・体重減少・貧血・浮腫・呼吸困難・胸痛・紫斑
- 心電図における低電位・不整脈・伝導ブロック・QS型(V1〜V3)・低血圧・起立性低血圧・心肥大
- 頑固な便秘・下痢を主徴とする胃腸障害・吸収不良症候群
- 蛋白尿・腎機能障害
- 肝腫大・脾腫・ときにリンパ節腫大
- 巨舌
- shoulder-pad sign、その他関節腫大
- 多発性ニューロパチー
- 手根管症候群
- 皮膚の強皮症様肥厚、結節
- 甲状腺、唾液腺などの硬性腫大
- 免疫グロブリン異常:血清中にM蛋白又は尿中にベンス・ジョーンズ蛋白をみることがある。
アミロイドーシスの分類
- 全身性アミロイドーシス
免疫グロブリン性アミロイドーシス(AL型):アミロイドが免疫グロブリンのL鎖からなるもの。形質細胞から産生される。
反応性AAアミロイドーシス(AA型):何らかの基礎疾患に続発して発症する。基礎疾患としては関節リウマチ、結核、ハンセン病、家族性地中海熱、気管支拡張症などがある。
家族性アミロイドーシス:家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)、家族性地中海熱などが知られる。
透析アミロイドーシス - 限局性アミロイドーシス
脳アミロイドーシス:特に脳アミロイドアンギオパシーは高齢者における脳出血(とりわけ皮質下出血)の原因として高血圧についで第二位を占めるので有名である。
内分泌アミロイドーシス
心アミロイドーシス:不整脈を引き起こすことがある。
アミロイドーシスの検査
アミロイドーシスの検査は、生検が主な方法です。
へその付近に針を刺し、腹部の脂肪を少量採取して検査します。皮膚、直腸、歯ぐき、腎臓、肝臓などの組織からサンプルを採取し(生検)、特殊な方法で染色して顕微鏡で調べる方法もあります。
アミロイドーシスの診断
アミロイドーシスはさまざまな症状を起こすため、なかなか診断がつかないことがあります。しかし、複数の器官で不全が起きたり、組織中に体液が貯留して浮腫が生じたり、皮膚などに原因不明の出血がみられる場合には、アミロイドーシスを疑います。近親者に遺伝性の末梢神経障害がみられる場合は、遺伝性アミロイドーシスを疑います。
アミロイドーシスの西洋医学治療
アミロイドーシスの西洋医学治療の多くの場合は症状を和らげる対症療法が中心となりますが、病型によっては原因療法が可能になってきています。家族性アミロイドポリニューロパチーでは、主に肝臓が異常トランスサイレチンを産生しているので、肝臓を移植が行われています。また、ALアミロイドーシスでは、自己末梢血幹細胞移植を併用した大量化学療法が行われております。これらの治療法は、発症早期に行うことができれば、大きな治療効果が期待できるものと考えられております。更に家族性アミロイドポリニューロパチーでは、ジフルニサルという抗炎症薬を用いた治験が、AAアミロイドーシスに対してはサイトカインを標的とした最新の抗リウマチ薬を用いた治験が行われる予定です。 アルツハイマー病では、現在コリンエステラーゼ阻害薬である塩酸ドネペジルの投与が行われ、症状を軽減し、進行を遅くすることが出来ます。また、ワクチン療法など、脳からアミロイド蛋白を除去する治療法の開発が進行しています。
アミロイドーシスの予後
アミロイドーシスはアミロイド蛋白が全身に沈着する予後不良の疾患です。アミロイドは各種溶媒に難溶性であり、マクロファージの食作用にも抵抗性を示すため、沈着が減少することなく少しずつ増加していき、やがて組織を破壊していきます。
アミロイドーシスの漢方治療法
なぜアミロイドーシスには漢方を
身体はきわめてデリケートなバランスの上で成り立っており、ストレスや環境の影響を受けやすいものです。心身一如を特徴とする東洋医学では、心身のコンディションを整えることで、アミロイドーシスの回復或いは現状を維持するお手伝いができるのではないかと思います。漢方治療には患者さんの状態を見極めるために用いる3つの考え方があります。
- 人体の連携しあう機能としての五臓:漢方では単一の臓器だけで捉えるのではなく、つながり合うシステムとして見ています。アミロイドーシスでは、組織の破壊と関連する肝や脾、腎などを整え補う治療を考慮します。
- 陰陽虚実を整える:「気」を補ったり「気」の異常を整えたりすることで冷えがあって暖めるべきか、体力的に補うべきかどうかを見定めます。
- 生体エネルギーとしての"気""血""水"のバランス:内臓機能の維持には、それを受け入れるエネルギー="気"が必要です。また、漢方にはに用いられる、いわゆる"血の道"のお薬(駆お血剤=血液改善薬)が数多くあります。アミロイドーシスには、"気"を補うことが有効と考えます。
アミロイドーシスの漢方治療:
アミロイドーシスの漢方治療法は 健脾益気、補腎陽、養肝陰です 。竜葵の果実、冬虫夏草菌糸体などを使います。>
アミロイドーシスのこのような方に漢方をおすすめします
- >
- 西洋薬による治療に耐えられない。注射や服用すると、頭痛・めまいや吐き気、腹痛がして続けられない。li>
- 西洋薬による治療で効果がなかった。
アミロイドーシスの漢方治療のメカリズム
漢方治療でアミロイドというタンパク質の組織器官への蓄積を抑えると考えられます。